ふゆみずたんぼプロジェクト

大崎市田尻の蕪栗沼は、伊豆沼・内沼とともに日本有数のマガンの越冬地として知られ、渡り鳥の楽園となっています。

一方で全回的な湿地の減少によって年間最大10万羽を超えるマガンが集中し、ねぐらや休み場の分散が急務となり、冬期間使用しない沼周辺の水田に水を張ることで分散化を図ることが必要となりました。

2003年から冬の田んぼに水を張る「ふゆみずたんば」の実証試験を地域の農家10戸、20haで地元の大学、試験研究機関、地元NPOなどとの連携により「ふゆみずたんぼプロジェクト」を組織して、栽培技術をどう確立するか、水を張ることでほ場の変化や横浸透など周辺の田んぼへの影響はどうなるか、土壌の調査・田んぼの生きもの調査など専門的に調査・研究事業を始めました。

ふゆみずたんぼは栽培期間中、農薬・化学肥料不使用で栽培する自然共生農業の実践によって農村地域全体の自然環境が向上することを目指すものです。

tajiriふゆみずたんぼ

tajiriえさ場となる周辺水田

水田の多様な生態系を活かした安全・安心な米づくりの農法を確立し、豊かな自然環境の保全という社会的関心の高まりを背景として、ふゆみずたんぼ米づくりに取り組むことで、人と自然との共生を図り、消費者が求めるものを生産者が喜びを感じて生産するシステムをつくることにもつながります。

また、水田の多様な生物を最大限利用することでイトミミズやクモ、カエル、有益昆虫や両生類の生息数を栽培期間中、安定的に維持することで病害虫防除にも効果的です。ラムサール条約湿地である蕪栗沼とふゆみずたんぼを実践している周辺水田をセット教材にして、地元NPOとの協働により小中学生を対象とした環境教育も実践しており、生態系の保全など生きものを育む、ふゆみずたんぼを取り組むことで豊かな農村の維持と持続可能な地域づくりを目指すことにつながります。

大崎市田尻総合支所産業建設課田尻RCE
住所 〒989-4308 宮城県大崎市田尻沼部字富岡183-3
Tel 0229-39-1115
Fax 0229-39-3100

出典: 2008年度 EPO東北ESDテキストブック
東北の『食と暮らし』をかんがえる 地域づくりと 学びあい