協働主体
株式会社ヨコタ東北、特定非営利活動法人たんぽぽ作業所、社会福祉法人山形県手をつなぐ育成会「友愛園(ゆうあいえん)
協働活動概要
- (株)ヨコタ東北、NPO法人たんぽぽ作業所、社会福祉法人山形県手をつなぐ育成会「友愛(ゆうあい)園(えん)」が連携し、P&Pリサイクルシステムを構築。P&P(ポリプロピレンフィルム&ポリスチレンパッケージ)トレーを用い、下記のような流れで食品トレーのリサイクルを行っている。
- P&Pトレーとは、トレーの内側に透明のフィルムが貼られ、使用後はそのフィルムをはがし、トレーはスーパー等に設置されている回収ボックスに戻すという仕組み。ゴミになるのは汚れのついたフィルム(焼却しても有毒ガスの出ない安全なもの)だけ。水を汚すこともない。
- スーパーから市民が食品を購入し、トレーを分別してスーパーの回収箱に入れる
- スーパーの店頭からたんぽぽ作業所が運搬
- たんぽぽ作業所では再生できるものとそうでないものに選別をし、再生資源として友愛園に運ぶ
- 友愛園では選別されたトレーを再生機に入れ、プラスチックシートの原料となるペレットを製造。できたペレットをヨコタ東北の工場に運ぶ
- ヨコタ東北ではそのペレットを購入し、P&Pリ・リパックトレーを製造。スーパーへ販売
- P&Pトレーを使用する大学生活協同組合は現在、全国で83校あり、2006年は150件を超える学園祭や野外イベントで利用されている
経緯
ヨコタ東北が「食品容器メーカー=ごみ製造業とは言われたくない。」ということからごみを減らすためのシステムづくりを進め、1998年にP&Pトレイを開発。横田社長が福祉施設への関心が高かったことと、新庄市内の福祉施設の作業の減少が重なり、この仕組みづくりが始まった。そこからは、新庄市がつなぎ役となり、ヨコタ東北、たんぽぽ作業所、友愛園でP&Pリサイクル研究会を立ち上げ、P&Pリサイクルシステムを構築。
キーパーソンとその役割
- 新庄市役所がつなぎ役となった
株式会社ヨコタ東北からのコメント
協働への期待
- 市民参加のリサイクルができることへの期待
得られたメリット、効果
- 活動を多くの市民に知ってもらえた
地域からの反応
- 地域の町内会や婦人会、小・中学校からの工場見学者が増えた
- 地域の伝統行事の際にもP&Pトレーが使用されている
工夫した点
- 関わる人同士のコミュニケーションを大切にした
- 環境保全米ネットワーク内でも、常に情報の共有化を図った
- 協働相手がやって良かったと感じられるようにする
苦労した点
- 初めてのことなので、関わり方などが難しかった
- このシステムを実施するための申請が大変だった
資金確保策
- 自己資金
今後の課題と展望
- 山形県内広域にこの仕組みを広げていくとともに、日本全国へ広めていきたい
行政機関に望むこと
- 規制するだけではなく、こういった仕組みの支援や追い風になるような条例などを考えてほしい
NPO法人たんぽぽ作業所からのコメント
協働への期待
- 地域のためになる
- 作業(仕事)が増える
得られたメリット、効果
- トレー回収などに伴い、地域の人との関係が密になり、たんぽぽ作業所の認知度が上がるとともに、障害者への理解につながっている
- かなり忙しくなり、パートの雇用の必要や、通所者の親の協力も得られるようになった
- 企業との接点ができ、友愛園との関係も深まるなど、異分野と結びつき、交流する機会が増えた。それによって、顔見知りになり、気軽にいろいろと話しができるようになった
- 全国からの取材が入るようになり、たんぽぽ作業所のPRになっている
地域からの反応
- 地域からボランティアに来てくれる方もおり、その人たちを通じてどんどん活動が広がっている
工夫した点
- 相手を思いやること
- 十分なコミュニケーションをとること
苦労した点
- このシステムはまず、たんぽぽ作業所で分別するところから始まるので、分別を間違わないように十分に注意した。しかし、分け間違うこともあり、友愛園の機械を詰まらせたこともあった。間違いを少なくするために、作業所内での指導を徹底した
- トレーを回収・分別するために、資格や許可を取得したり、設備を整えなければならなかった
資金確保策
- 福祉施設としての助成金、補助金などを活用
- ヨコタ東北からは減容機を無償レンタル
- ライオンズクラブから自動車贈与
今後の課題と展望
- トレー回収量の確保
- 近隣市町村との関わりをもっと深めていくとともに、スーパーのない市町村でのトレー回収の仕組みづくり
- 発砲スチロールのリサイクルの仕組みづくり
行政機関に望むこと
- 資金面での補助
- 職員の意識向上
社会福祉法人山形県手をつなぐ育成会「友愛園」
協働への期待
- 作業(仕事)が増える
得られたメリット、効果
- 期待通り、作業(仕事)が増えた
地域からの反応
- 慣れないうちはフィルムをはがすことなど、大変であったと思うが、地域からの反応は良い
工夫した点
- トレーの回収率を上げるために、スーパーの店頭でパンフを配るなどして呼びかけを行っている
苦労した点
- ペレット製造のための大型機械を導入するため、設置場所がなかった⇒新庄市より職業訓練校の跡地を借用
- 新しいことを始めるときには当たり前のことではあるが、ペレット製造にあたり、取得しなければならない許可や資格があった
資金確保策
- 基本的には自己資金
- ペレット製造機械(2台)はヨコタ東北より無償
今後の課題と展望
- トレーの回収率を上げること
行政機関に望むこと
- (環境省へ)CSRや3Rなど、表現が分かりにくい。もっと分かりやすい表現にしてほしい。また、もし使うとすれば、もっと認知度を上げるように働きかけをする必要がある。
取り組みの様子
<たんぽぽ作業所>トレーの分別
<友愛園>ペレット製造
<ヨコタ東北>トレー製造
出典: 「NPO 等と連携した企業の取り組み」EPO東北 2007年度